ファクタリングを装うヤミ金、実質経営者ら7人逮捕 大阪府警

債権の買い取り装い「ヤミ金」、実質経営者ら7人逮捕 大阪府警

債権の買い取り装い「ヤミ金」、実質経営者ら7人逮捕 大阪府警

「ファクタリング」と呼ばれる債権の買い取り契約を装ったヤミ金業者が摘発された事件で、大阪府警生活経済課は23日、貸金業法(無登録営業)と出資法違反(超高金利)の疑いで、ヤミ金業者の実質経営者とみられる東京都中野区中央、会社員の被告(32)=貸金業法違反罪などで起訴=ら2人を再逮捕し、新たに男女5人を逮捕した。

■利息50倍を受領か

府警によると、容疑者ら2人は東京都中野区の「みかど企画」と「クレイ キャピタル」の実質経営者とみられ、5人は両社の従業員。7人のうち2人は「ファクタリングなので貸金とは違う」などと容疑を否認。容疑者も一部否認しているという。

逮捕容疑は、昨年3~9月、無登録で貸金業を営み、滋賀県内の会社会長ら2人に現金計60万円を貸し付け、法定利息の40~48倍となる利息計25万円を受領したなどとしている。


出典:https://www.sankei.com/west/news/170523/wst1705230092-n1.html

解説

違法業者が行うファクタリングは、企業の売上債権(売掛金など)を買い取る「買取ファクタリング」と呼ばれるものです。

企業が保有する売掛金をファクタリング会社が買い取ることで、 売掛先企業の支払いサイト(取引代金の締め日から支払日までの猶予期間のこと)よりも前に支払いを受けることが出来るという仕組みです。


現在、ファクタリング取引には、手数料に対して法的な制限がないため、ヤミ金業者の抜け穴として利用されているのが実情です。

ファクタリングを装った違法業者は、「貸金業者ではないため出資法や貸金業法の適用範囲外である。」などと主張していますが、手数料を利息に換算した場合、法定利息を大きく超えるものになるため、実質的なヤミ金であり、ファクタリングという実態の不透明な部分を巧妙に突いた手口であると言えます。


現在、ファクタリング取引を謳い、高額な手数料を得る目的で中小企業経営者を狙う違法業者が増加しています。

「売掛金を買い取る」などの謳い文句で勧誘を受けた場合は、まず第一にヤミ金の可能性を疑うように心がけて下さい。


ファクタリングとは、他者が有する売掛債権を買い取って、その債権の回収を行う金融サービスを指します。 売掛債権を売却することで、最短即日で現金の確保が可能であるため、金融機関から融資を断られた経営者に残された数少ない資金調達方法の一つであると言えます。

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