
ヤミ金営業疑いで男2人逮捕 法定金利の20〜50倍 栃木県警
企業の売掛金(債権)の買い取りを装って違法な高金利の貸し付けを行ったとして、宇都宮東署と県警生活環境課は18日、貸金業法違反と出資法違反の疑いで東京都豊島区、中古自動車販売業男(32)と埼玉県鶴ケ島市、自称コンサルタント業男(27)の両容疑者を逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。
出典:https://www.47news.jp/localnews/tochigi/2017/07/2050.html
解説
2人の容疑者は、それぞれ架空の法人名を名乗り、企業の売掛金(債権)を買い取るファクタリング会社を装って違法な貸し付けを行っていたとみられています。
そもそもファクタリング会社と貸金業者の線引きは非常に曖昧です。
ファクタリング業とは、ファクタリング会社が企業から売掛債権などを買い取ることで現金化し、資金繰りに困った企業を支援することを目的とした金融取引です。
しかし、現在では、違法貸金業者がファクタリング会社を名乗り、法律に違反した貸し付けを行うケースが急増しています。
手形を担保に融資を行う手形貸付は、事実上の金銭消費貸借契約であるため、貸金業であるとみなされ、貸金業法・出資法が適用されます。
一方、手形割引は、金銭消費貸借契約ではなく「手形の売買」であると判断されるため同法は適用されないとされています。
ヤミ金業者は、このような法律の隙間を突いて、違法な貸し付けを行っています。
今回のケースでは、法定金利の20〜50倍の利息を取っていたとみられており、公序良俗に反する不当な貸し付けであると判断されます。