
法定金利の289倍もの利息 33万円を貸し35万5000円の利息得た男を逮捕
“ソフト闇金”をうたい、法定金利の289倍もの利息を取って無許可で金を貸し付けていたなどとして、ヤミ金業者の男10人が逮捕された。
貸金業法違反などの疑いで逮捕されたのは、ヤミ金業「アバロン」の責任者ら10人。
警察によると、容疑者らは今年2月から7月にかけて、男性4人に最大で法定の289倍もの金利で、合わせて33万円を貸し付け、35万5000円の利息を不当に得た疑いが持たれている。
警察は認否を明らかにしていないが、容疑者らは、借金の取り立てなどを厳しく行わない“ソフト闇金”をうたい、少なくとも1億6000万円の利益を得ていたとみられている。
解説
かつては、闇金であることを隠し、実在の消費者金融を装って活動するケースが一般的でした。
近年では、そのような闇金は減少し、自らソフト闇金を名乗る違法貸金業者による被害が散見されます。
基本的にソフト闇金は、従来の闇金のような分かりやすいあからさまな言動をすることはありません。
丁寧な言葉遣いや円滑な交渉をする場合が多く、一見して普通の企業と変わらない応対をするのが一般的であるとされています。
場合によっては、身の上話や世間話に乗ってくれるケースもあるため、イメージが良いと感じる方も多いようです。
ただし、それはあくまでも利用者(被害者)を安心させるために使用するテクニックの一つです。
かつてのような無法な振る舞いでは、利用者を集めることが難しくなっているため、マイナスな心象を与えないようにマイルドな対応をしているに過ぎないと言えます。
ソフト闇金と言っても貸し付けた際に要求する金利は、今回のケースのように法定金利を大幅に超えるものであるため、従来の闇金となんら違いはありません。
支払いを滞納した場合は、当然、督促や取り立てを行います。
その範囲は、自分だけにとどまらず家族や友人・知人、勤務先などへエスカレートする場合もあります。